Tableau Desktop 9.3 新機能 / 和暦の使用
Tableau 9.3新機能紹介、当エントリでは『Tableau Desktop』から和暦を扱う機能についてご紹介します。
Tableau 9.3から、和暦の利用が可能になりました
Talbeauで時系列表記を行う際、今までは「平成28年」という表示はできませんでした。しかし、今回の新機能で和暦(元号)表記が使えるようになりました。
- カスタム日付形式 | 製品のヘルプ | Tableau Software → 日本の元号に基づいた日付形式 (和暦など) のサポート
この機能、ユーザー様からも割と多く要望を頂いていましたし、独自に実装するには面倒なので、結構嬉しいです。
設定方法
基本的な設定は以下の通りです。
- ワークブックのロケールを日本に設定
-
日付形式を設定するビューのフィールド上を右クリックして [書式設定] を選択
-
[書式設定] ペインが開いたら、[日付] ドロップダウン リストから元号を表示する記号を選択
表記法はカスタマイズも可能です。
以下ヘルプからの引用です。
記号 | 説明 |
---|---|
g | 元号の省略形 (平成の場合は「H」など) |
gg | 元号名 (「平成」など) |
ggg | 元号の長い名前 (日本語の場合、この名前は現在、標準的な元号名と同じです) |
e | 元号に基づいた年 (例: 元号の最初の年は 1) |
ee | 元号に基づいた年 (例: 元号の最初の年は 01)。1 桁しかない場合、元号に基づいた年の先頭にゼロが付けられます |
補足1:元号の省略形に対応しているのは明治〜平成までで、それ以前は「Tensho」「Bunroku」のようにローマ字表記になります。 補足2:残念ながら「平成元年」のような表記はできず、「平成1年」「平成01年」となるようです。
元号が適用できる範囲は?
確認しましたが、大化の改新で有名な「大化」から「平成」まで一通り全て用意されていました。
ただし、「大化」以前の元号設定はないので、大化より昔となると「大化-9年」のような表記になります(多分使わないのでどうでもいいですね)。 それから当然ですが平成よりも先の元号はないので、未来については「平成30年」のような表記になります。これは実用上問題ないと思います。
(…ものすごくマニアックな話ですが、南北朝時代は2つの元号が並列で使われたのですが、確認したところ南朝の元号で実装されていました)
年の途中で元号が変わっている場合は?
1989年は、昭和64年でもあり、平成元年でもあります。このような場合でも、日付単位で元号が切り替わるよう配慮されています。素晴らしい!
明治〜大正、大正〜昭和も同様でした。
注意点
和暦表示はTableau Desktop 9.3で使えるようになりましたが、Tableau Serverでは完全にサポートされていない、とのことです。
ヘルプでも、元号表記のクイックフィルタを設定したワークブックをTableau Serverにパブリッシュして表示すると、元号を表示する記号が適用されず、以下のような状態になってしまう、との注意が記載されています。
まとめ
今回トリビア満載の内容だったので、要点を以下にまとめます。
- Tableau Desktop 9.3で和暦が使用可能に
- 元号は時代を通じて網羅
- 元号の切り替わりは日付単位
- Tableau Serverでは現在対応せず
まず日本しか使わない機能ですが、予想以上の対応っぷりでした。非常にありがたいですね!それでは、また。